【暮らしの輪郭②】夢の大きさを「数字」にしよう。失敗しない建物の規模・ルール・予算の確認術
こんにちは、1級建築士の**MADORISu(マドリスゥ)**です。
前回作成した「魔法のヒアリングシート」で、あなたの理想の暮らしの輪郭は見えてきましたか?
今回は、その「想い」をいよいよ具体的な「数字」に落とし込んでいくステップです。
「自分たちの要望を全部詰め込んだら、どれくらいの大きさの家になるの?」
「この土地に建つの? そして、いくらかかるの?」
そんな疑問を、4つのステップでスッキリ解決していきましょう。
はじめに:知っておきたい「面積」の単位
計算を始める前に、家づくりでよく使う単位を整理しておきましょう。
| 単位 | 換算の目安 |
| 1坪(つぼ) | 2帖(畳) ≒ 3.31㎡ |
| 1帖(じょう) | 1.65㎡(一般的な畳1枚分) |
MADORISuのポイント:
部屋の広さを考えるときは、今住んでいる家やモデルハウスで「あ、これくらいの広さがいいな」と感じたサイズをメモしておくと、より現実的な計画になります。
ステップ1:必要な「部屋」と「大きさ」を書き出そう
ヒアリングシートをもとに、各階に必要な部屋を書き出してみましょう。
以下の表は、一般的な4人家族を想定した目安です。
【規模のシミュレーション例】
| 階 | 部屋名(エリア) | 広さの目安 |
| 1階 | 玄関 | 2帖 |
| LDK | 18帖 | |
| 洗面・脱衣室 | 2.5帖 | |
| 浴室 | 2帖 | |
| トイレ | 1帖 | |
| 和室コーナー | 4.5帖 | |
| 階段・廊下(※目安) | 4帖 | |
| 1階 合計 | 34帖 | |
| 2階 | 主寝室(+収納2帖) | 10帖 |
| 子供部屋①(+収納1帖) | 7帖 | |
| 子供部屋②(+収納1帖) | 7帖 | |
| 書斎 | 2帖 | |
| トイレ | 1帖 | |
| 階段・廊下(※目安) | 4帖 | |
| 2階 合計 | 31帖 | |
| 総計 | 1階+2階 合計 | 65帖 |
坪数の算出ルール
必要な部屋の畳数をすべて足して「2」で割ると、坪数が算出できます。
65帖 ÷ 2 = 32.5坪
MADORISuの設計メモ:
階段や廊下のスペースは、全体の延べ床面積の12%程度以下でおさまっていると効率の良い間取りと言えます。また、構造の安定とコスト抑制のため、1階より2階が大きくならないように調整しましょう。
ステップ2:土地の「ルール」に合致するかチェック
次に、その「32.5坪」の家が、建築地の法律(建築基準法等)に合致しているかを確認します。
- 許容建築面積(1階の最大サイズ)公式:敷地面積 × 法定建蔽率(%)⇒ シミュレーションの1階(17坪)がこれ以下ならOK!
- 許容延べ床面積(建物全体の最大サイズ)公式:敷地面積 × 容積率(%)⇒ シミュレーションの合計(32.5坪)がこれ以下ならOK!
ステップ3:予算の「現実」をチェック
ここが最も重要なポイントです。算出した坪数から、建築費用の目安を計算してみましょう。
建築費用の目安 = 算出した坪数 × 検討中の会社の「坪単価」
ここで注意してほしいのが、ハウスメーカー等が提示する**「坪単価」には含まれていない費用が多い**という事実です。
【注意!】坪単価以外にかかる主な費用
以下の項目は、別途工事や諸経費として上乗せされるケースがほとんどです。
- 屋外工事費:外構(庭・フェンス)、給排水、ガス工事
- 室内設備:空調(エアコン)、照明器具、カーテン工事
- その他:設計料、各種申請費用(確認申請など)
MADORISuのアドバイス:
「坪単価 × 坪数」だけで予算を組んでしまうと、後から数百万円単位で予算オーバー……なんてことになりかねません。総予算には、これらの「別途費用」をしっかり見込んでおきましょう。
まとめ:数字を知れば、家づくりはもっと自由になる
- 「帖数」を全部足して2で割る(必要な坪数を把握)
- 土地の制限内に収まっているか確認する
- 坪単価に「別途費用」を足して予算をシミュレーションする
この手順で計算してみることで、「夢」が「確かな建築計画」に変わります。もし「制限に収まらない」「予算が足りない」と悩んだときは、間取りの工夫や優先順位の整理で解決できる道が必ずあります。
そんな時は、1級建築士の私の出番です。ぜひお気軽にご相談くださいね。
次回の『プラン設計の作法』では、「土地との対話」についてお話しします。どうぞお楽しみに!

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